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保育環境の直しを求める陳情書

上野議員が採択求め質疑

上野とき子市会議員

2009年6月25 日

 6月25日、文教経済委員会で上野とき子議員は、公立保育所の保育環境の見直しを求める陳情書の採択を求めて質疑を行いました。

 上野議員はまず保育環境の整備に関して、待機児童解消のため、分園設置に当たっては本園の三分の一程度の保育スペースしか確保していないことを明らかにし、たとえ国の基準を満たしていても、保育内容に差が出ることは、こどものことを第一に考えると問題があり、国基準を大きく上回って整備していくことが大事だと主張しました。

 また、病児病後児保育の設置拡大に関して、現状を資料(提出資料@)を示して確認し、今後の計画について質しました。理事者は「医療機関を中心に整備を進め、次年度以降に大阪市次世代育成支援行動計画(後期計画)に基づいて整備していく」と答弁しました。

 上野議員は、保育所にこどもを預け働く親にとって切実な問題で、大変助かる施設であり拡充が求められている。全保育所への設置には大変な力がいるが、例えば看護士や保健師を保育所に配置すれば、急な対応がとれるのではないかと質しました。理事者は「市全体で保険衛生看護士を23人配置し巡回指導や緊急対応をしている」などと答弁しました。上野議員は、政令市では看護士を配置している市が7市あり大阪市でも検討するよう求めました。

 上野議員は、大阪市が公立保育所の民間委託を進め、135ヶ所の公立保育所を70ヶ所に集約しようとしている問題について資料(提出資料A)で現状と来年度の計画を確認した上で、5年も前から市が進めてきた民間委託に対し、いまだに市民からは多くの不安の声が寄せられていることを紹介し、また貧困と格差の問題が子育ての問題にも大きく関わってきている事から、せめて保育所くらい行政の責任で行うべきだと要望しました。

 理事者は「計画に基づき民間委託、統廃合をすすめていく。民間委託しても大阪市が責任を持って指導監査を行い、着実に再編整備計画を進める」と答弁しました。

 上野議員は、民間委託や分園化をすすめているにもかかわらず、今年の待機児童が608人に上っていることを示し(提出資料B)、今のままでは市長公約の2010年待機児ゼロは実現できない。市が10園増やせば基本的に待機児は解消でき、将来の子育てに対する不安も解消できると指摘しました。

 最後に上野議員は、2月27日に市会本会議で全会一致で採択された「保育制度改革に対する意見書」を紹介し、国が大きく保育制度が変えようとしている今、大阪市も保育制度を守る姿勢を示すよう要望しました。