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待機児童解消に向け

大阪市は実態に正面から向き合い

公的責任を果たせ

文教経済委員会で井上議員が質疑

井上ひろし市会議員

2011年6月24日

 日本共産党の井上浩議員は23日の文教経済委員会で、先日発表された保育所待機児童数に関わって、大阪市の待機児童解消に対する取り組みについて質疑しました。

 今年4月1日の大阪市の待機児童は396人で、昨年同時期の205人から191人増えています。しかしこの数字はいわゆる厚生労働省基準の数字で、様々な理由で希望する保育所に入れなかったり、認可外保育所に通いながら認可保育所を希望している児童はカウントされないなど、実質的な待機児童数を現していない数字です。

 井上議員は各政令市の待機児童数の資料(提出資料)を示し、厚労省基準の数字だけでなく、各市が独自に実質的な待機児童数を公表している実態を示し、大阪市での実質的待機児童数を質し、当局は「1884人」と回答しました。

 井上議員は、札幌市や仙台市などではこの待機児童の実態を示す数字をホームページで公表していることを紹介、大阪市はこの数字を公表していないことを指摘し、今後ホームページなどで公表することを求めました。

 また井上議員は、大阪市が今年度から住吉区の亀の子ベビーセンターへの補助金を打ち切る説明の中で、住吉区の待機児解消を断言したのに、46名も待機児童がいる事。また厚労省基準でなく入所できない実態の人数では住吉区は230人以上になると指摘。現状に対する当局の考えを質しました。こども青少年局は「重点的に60人分の入所枠増を行ったが、46名残した。住吉区の就学児童に対する保育所入所児童の割合(保育率)が低かったこと、ニーズが増加したと考える」と答弁。

 井上議員は、いくら言い訳しても結果から見れば、当局の全くの見当違いだったことは明かだと厳しく指摘しました。また、大正区でも大正南保育所を廃止したが、待機児童は増えている。隣接する保育所に入れるにしても、もうスペースがなく布団も敷けないと悲鳴を上げる保育所に押しつけようとしている。大阪市は真摯に本当の待機児童数と向き合い、そして保育への公的責任を果たす姿勢がなければ、いつまでたっても待機児解消はできないと指摘しました。

 また、大正北保育所の民間委託問題で、民間委託の撤回を改めて強く求め、民間委託に反対する保護者の多くの声をしっかり聞くよう要望しました。