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公明党積極推進の大阪市駅前保育所分園 

日本共産党辻市議の質問で問題次々と、

大阪市議会 決算特別委員会
 

辻ひで子市会議員

2002年11月22日

大阪市の保育所待機児童数は、2001年4月1日現在の調査で、1967人と全国一で、2年間で400人近くも増えています。この対策として大阪市は、公立、私立の保育所の新設、増設により解消するのではなく、公立保育所では、保育士の配置基準の引き下げ、民間保育園では定数以上の詰め込み、また、園庭もない駅前保育所の新設などで、急場をしのいできました。日本共産党議員団は、これでは、真の待機児解消ではなく、様々な矛盾が生まれると指摘してきました。
 なかでも、駅前保育所は、待機児解消の目玉施策としてすすめてきたものですが、市議会決算特別委員会での辻ひで子市議の質問で、その矛盾点があらためて明らかになりました。
 辻市議の調査では、共通して、「本園まで園児をつれて園庭で遊ばせるために往復するが、車の交通量が多く、事故が心配」「給食をはこぶのが大変。自転車で運んでいるが、雨の日はとくに大変」「親も本園に入れると思っていたのに、園庭もない分園だと知ってがっかりしていた人もいた」「前の道の交通量が多く、窓を開けると排気ガスで空気が汚れる」など、どこも大変な実態で、やはり本来なら、こうしたやり方ではなく、園庭もあり、設備も整った本来の保育園で子供を保育したいというのが、施設側の共通したご意見です。
 なかでも、市交通局の施設を貸与している朝潮橋の施設では、排気ガスで窓さえ開けられず、空気清浄機を設置して保育しているという異常な状態です。この施設は、公明党が、「全市的な立場で遊休資産の活用を図るといった思い切った手法の検討が必要」(鈴木のり子議員)と質問し、当局から「現在、地下鉄朝潮橋駅に近接した交通局の施設が認可保育所として転用可能なことから、…分園整備を進めているところでございます」という答弁を引き出すなど、先頭きって推進してきましたものです。
 辻ひで子市議は、「本来は、待機児解消は公立、私立の保育所の新設・立て替え・増改築をおこない、ゆとりのある要員配置、施設設備の改善でおこなうべき」「120人定員の公立保育所をあと、17カ所増設すれば、公立だけでも待機児を解消できる。必要な経費は、約34億円。船も入らないバース(埠頭)1つ建設するのに340億円も使っているが、その10分の1で可能ではないか。こんな無駄遣いをやめて、未来を担う子供たちにこそ手厚い施策を行うべき」と、税金の使い方の転換を求めました。
 また、現在の駅前分園についても、「やれる改善は早急に手を打つべき」と、加配保育士の配置や、ビルのフロアーを借りる場合、補助基準よりオーバーした分への補助金増額、空気汚染の状況を早急に調べて公表し、必要な場合は空気清浄器の設置など、必要な手だてをとることを強く求めました。