title

住居と雇用の確保の両面からホームレス支援を

決算委員会で姫野浄議員が主張

姫野浄市会議員  2004年11月19日

 19日に開かれた大阪市議会決算委員会で、日本共産党の姫野浄議員は、ホームレスの自立支援について大阪市の姿勢をただしました。

 姫野議員の質疑で、3本所のホームレス自立支援センターの退所者1843名の内、就労による退所がア68名、41.7%にすぎないことが明らかになりました。姫野議員は、「このままでは4年間で解決のメドをつけるという関市長の公約の実現は困難だ」と指摘。生活に値する住居を確保することを最優先にするべきであり、東京都が民間アパートを借り上げ、月3000円の低家賃で貸し付ける事業をおこなっているように、西成区・愛隣地区の簡易宿泊所の空き室4000を活用するなどの思い切った対策を検討するべきだと主張しました。これに対し理事者は、「就労機会の確保がもっとも重要」などと、かみあわない答弁をおこないました。

 また、姫野議員は、ホームレスの自立は、大阪市の財政にとっても効果があるとし、愛隣地区のホームレスの生活保護を市立更正相談所が担当しているが、一人当たりの扶助費は304万円、内医療費は180万円、総額101億円にものぼっていると指摘。その原因は、居宅保護でなく施設保護を原則としてきたことや健康を著しくそこなっている人が多いことにあり、住居の確保を第一にしてホームレスの自立を促進することは、市の財政負担の軽減につながると強調しました。理事者は「適切な保護につとめている」とのべるにとどまりました。

 就労対策について、姫野議員は、関西経済同友会も提言で「就労支援に対する経済界の役割は大きい」とのべていることを紹介。公的就労の拡充につとめるとともに、民間への協力を要請するべきだと提案しました。