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 芦原病院への銀行融資をめぐる疑惑いっそう深まる

融資前に、市は破綻処理を想定する文書作成

北山良三市議が文書を示し追及

北山良三市会議員

2006年11月2日

日本共産党の北山良三大阪市議は、2日の市議会民生保健委員会で、同和系の民間病院であった旧芦原病院へのりそな銀行からの昨年6月の融資をめぐる詐欺疑惑について、質疑を行いました。

北山市議は、2億円の融資を受ける2ヶ月も前に、病院の破綻処理として民事再生法の適用を「選択せざるを得ない」と明記した文書を、市健康福祉局が作成していたことを示しながら追及。市当局は、その文書の存在を認めました。

これは、市が病院経営の破綻を想定し、「民事再生法の適用」というその処理方法まで絞り込み、返済できなくなる可能性が極めて高くなることを認識しながら、りそな銀行からの融資を引き出していた疑いをいっそう強めるものです。しかも、融資を受けた同年6月の市の内部文書では、「事前に情報が漏れると銀行や業者が撤退するため、(民事再生を)裁判所に申し立てるまで、水面下で作業を進める必要がある」とまで記されており、銀行をだます意図があったともとれる文書になっています。

また、北山市議は、「この文書では、昨年6月に市長に説明することになっているが、事実はどうか」と追求。これに対して市健福局の林担当部長は、「関市長にも説明をした」と答弁し、昨年6月時点で民事再生法適用の方向を市長も認識していたことをはじめて認めました。

なお、今回問題となっている「りそな銀行による昨年6月の芦原病院への融資」をめぐっては、今年10月12日、りそな銀行側は大阪市を相手に損害賠償請求訴訟を起こしており、これらの文書の存在が訴訟の動向に大きく影響を与える可能性があります。

(しんぶん赤旗:11月5日.大阪民主新報:11月12日)