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市営住宅建て替え用地の民間への売却はやめ

市民要求に応えて、新たな住宅建設をおこなえ

いなもり豊議員が都市整備局に建設的提案をする

稲森豊市会議員

2009年9月11日

10月8日、大阪市会計画消防委員会が開かれました。日本共産党のいなもり議員は、格差社会の進行で市営住宅入居を希望する世帯が増えており、未利用の建替え用地を民間に売却するのではなく、市営住宅の新規建設をおこなえと、根拠を挙げ提案・要求しました。

 大阪市は、市営住宅の大量建設を望む市民要求に対して、既に10万戸以上ストックがあり他都市と比べ多い、財政的にも困難との理由で、現存する戸数でなく、居住している戸数に削減して建て替えを行い、余った土地は、主として民間のマンション建設会社に売却してきました(資料)。しかし最近では、厳しい経済情勢を反映して土地が売れず、数年間も野ざらしになっている未利用地があちこちにあります。

いなもり議員は「応募倍率を見ても高齢者や子育て層を中心に市営住宅入居を希望する世帯は多い。格差社会の進行により収入が減り、低廉な市営住宅を求める人々が増えている。財政的に困難というが、大阪市の住宅事業は黒字で、新たに建設する場合の財源は、国の交付金が45%で、あと55%は起債(借金)となるが、家賃収入で返済できる。マンション業者の利益のために、建て替え用地を売るよりも、低廉な住宅を求める市民要求に応えるのが、大阪市の役割としてベストではないのか」と小宮住宅(天王寺区)の具体的な事例と試算を示し市営住宅の建設を要求しました。

 

  市営住宅の1戸当たりの建設単価(土地代は建替えなので除く)は、2Kで約950万円、2DKで1,200万円、3DKで1,300万円です。

  今回、小宮住宅建替え用地の半分5,700uが民間開発会社に26億5,000万円で売却され、販売価格4,000万円から1億円の超高層分譲マンションが建設される予定です。

  この土地に市営住宅200戸を建設した場合、建設費は全て3DKとして26億円で可能です。(財源は地域住宅交付金11億7,000万円、起債14億3,000万円)一方、家賃収入(耐用年数50年と短く見積もって)は、現在の市営住宅平均家賃36,000円で43億2,000万円になります。補修費や管理費などかかりますが、14億3,000万円の起債償還は十分可能です。

  市営住宅建設は、地域生活に密着した公共事業で中小零細企業の仕事増やしにもなります。市営住宅200戸を市民のために募集すれば、間違いなく100%入居されます。例えば、新婚・子育て向け住宅として募集すれば即入居されるでしょう。