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阿倍野市街地再開発事業決算について尾上議員が質疑 |
尾上康雄市会議員 2011年9月26日 |
9月26日、大阪市会計画消防委員会が開かれました。(尾上議員提出資料) 都市整備局から阿倍野再開発事業の2010年度決算について、一般会計から93億円繰り入れ、資金不足はないと報告がありました。 尾上康雄議員は、「現実は2,040億円の財政収支不足になっている。今後、2014年度の約231億円を最高に、10年間の平均で約163億円もの繰り入れが必要となる」と、赤字が反映されず、全体像が明らかにされていないと指摘。ところが、この再開発事業では、2001年の秋の時点で1,350億円の赤字を発表しました。大阪市は、この赤字をA2棟(現在のキューズモール)は高さ290メートル、61階建て41万uにホテルや日本一広い映画館など巨大な施設をつくり、1,380億円の黒字で穴を埋めし、最終的には30億の黒字が生じるという計画を発表しました。しかし、2004年には31階建て27万6,000uに計画変更。加えて外資系企業が特定建築をするということで条例も変更をしましたが、結局は企業も撤退し、2006年には6階、18万3,000uに。その後、キューズモールなどが、2011年4月から順次開業という運びになりましたが、赤字は1,350億円から今では2,040億円になり、新たに700億円の赤字を増やした。 尾上議員は、「一般会計から繰入金を入れて帳じりを合わせて資金不足を取り繕って、報告にも一切しない。収支不足が広がった原因をどう認識しているのか」と再開発事業のあり方や1棟づつ事業収支が明らかにされていなかったことを厳しく指摘しました。 大阪市は「バブル経済により事業費が膨張し、その崩壊の影響を受けまして保留床価格が大幅に下落したこと、A1地区で予定していた事業候補者の撤退や予想以上に経営状況が悪化したため、従来見込んでいた開発利益も見込めないことになった」との答弁にとどまりました。 同議員は、何のための再開発計画か、地元住民との合意の重要性など、今後に生かす教訓を是非とも引き出すよう強く要望しました。 |