日本共産党の井上ひろし大阪市会議員は26日、市議会民生保健委員会で南港ポートタウンに総合病院建設を求める陳情の質疑にたち、「30年余にわたる住民の切実な要望、声に大阪市が心を寄せる姿勢がなかった」ときびしく批判、市が建てるべき条件のあるときに建設をしなかった責任をあらためて強く指摘しました。
井上議員は、港湾局などが運営する南港ポートタウンでの夜間応急診療所の7月末廃止にふれ、総合病院建設の目途がたたない状況での経過的な措置として運営してきた夜間応急診療所は充実と継続をすべきだと大阪市に迫りました。
港湾局は、「今回立地していただく医療法人によって8月1日より夜間応急診療所の機能をひきつぐ予定」とのべ、今後も責任をもつと確約しました。
井上議員は、大阪市が建設できない理由の一つに国の病床規制を持ち出していることを取り上げ、地元住民は、国や府と交渉するなどして、なんとか病床規制の中でも特例措置によって建設する道を必死で探求しているとのべ、市も「誘致」だけにかけるのではなく、横浜市や全国の病院建設事例を学ぶなど、発想の転換が必要ではないかとただしました。
井上議員は、大阪市も住民といっしょになって真剣に知恵と力を出し合おうとよびかけ、今すぐにでもできることとして、「南港ポートタウン医療マップ」づくりを提案しました。これは、近隣の行政区も含めての総合病院や救急指定病院へのアクセスなど最低限の医療情報を提供するためのものとして作成を要望しました。
大阪市は、総合病院建設問題を「関係部局との連携をよりいっそう強めながら、引き続き解決にむけてとりくむ」と答弁しました。
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