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「後期高齢者医療制度の見直しを」

長谷議員、請願・陳情書の採択を強く求める

はせ正子市会議員       

 2007年9月25日

 9月25日、大阪市議会民生保健委員会で長谷正子議員は、「後期高齢者医療制度の見直しを求める」請願1件・陳情4件について採択を求め質疑しました。

 長谷議員は、4月から実施される後期高齢者医療制度の見直しは喫緊の課題だとし、制度の内容を知った人からは「年寄りは早く死ねというのか」という声も聞かれるほどで不安が高まっている事を紹介しました。世界中探してもないような75才以上のハイリスクの人々を別立ての保険に入れて運営することが問題で、また厚労省の試算よりも高いと言われる保険料は2年ごとに改定され値上げは約束済み、まして保険料を払えない人には給付がされないというのは憲法第25条や国民皆保険制度からしても到底理解出来ないもので高齢者に冷たい制度だと厳しく指摘しました。

 長谷議員は、払いたくても払えない高齢者、医療なしでは生きてゆけない高齢者から保険証を取り上げるような事があってはならないと資格証明書の発行について窓口での扱いをどうするのかと問いました。あわせて、大阪市としても、議員を通すとか自治体同志交流するなどして市民の声や意見を広域連合にあげてほしい。そして大阪市独自にでも予算化するなどして、保険証を取り上げない策を講じるべきではないかと強く要望しました。

 長谷議員は、この制度のもとで「高齢者の心身の特性にふさわしい報酬」といっているがどんな医療になるのか問いました。心身の特性にふさわしいというが、実態は、病気ごとに治療の上限を決められ、医療にかかりたくても治療や検査の回数が制限されることになり、病院は、上限を超えた治療は持ち出しになり、高齢者に手厚い治療ができず粗悪な医療や病院追い出しになると指摘。結局、医療給付費のかかる年齢層を他の医療保険から切り離し、保険料の値上げか、医療の粗悪化か、どちらをとっても痛み≠オかない制度に高齢者を追い込んではならないと強調しました。

 長谷議員は、元厚生労働省老健局長で大阪大学教授の堤修三氏が、「後期高齢者という医療費のかさむ年齢層の者を一まとめにし、効果的な診療報酬によって、それらの者の総医療費を思い切って抑制することが新制度の隠された真のねらい」、「言葉は悪いが姥棄て山だ」と痛烈に批判をしていることを紹介しました。

 健康福祉局は、保険料に関しては「11月の広域連合議会で条例をつくり保険料が決められるのでまだ算定されていない」。また資格証明書の交付に関して「大阪府下統一した基準を定めているが、大阪市としては窓口でていねいな相談をしてそういった事がおこらないように努力していきたい」と答えました。請願・陳情は自民、公明、民主の与党が多数で継続審議としました。