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休日・急病診療所の機能拡充

救急医療ネットワークの再生を急げ

井上議員が民生保健委員会で追及

井上ひろし市会議員

2008年3月14日

日本共産党の井上ひろし大阪市会議員は3月14日の民生保健委員会20年度予算案審議で、医師不足の解消と初期救急体制の拡充などをとりあげました。また、小児慢性特定疾患公費医療負担の実効や国保料値上げ案撤回、後期高齢者医療制度の中止を求め、福祉職場での人材確保などに予算を増額せよと追及しました。

 井上議員は、医師不足によって救急医療体制に深刻な歪みや事態を招いている原因は何かと問い、「政府がすすめてきた医療政策の失政にある」と言及、医師数は、OECD加盟国30カ国の中で27位、平均値比較では14万人も不足しているとのべ、加えて医療費抑制策が追い打ちをかけていると指摘、そして「どうやって医療人材を養成し確保するのか、高度な医療技術をどうやって継承発展させるのかなど、まさにこの視点が政治に欠けている」ときびしく批判しました。

 井上議員は、2次、3次救急医療体制が円滑に稼働するためには、今ほど医療機関が手薄な夜間、休日での初期救急の役割が重要になっているときはないと強調、しかし、これほど救急医療体制が危機的な状況にあるときに、本市では、救急医療予算を減額させているとただしました。さらに、現在の休日・急病診療所の役割からして機能拡充をおこなうことは喫緊の課題ではないかとのべ、予算を含め、検討を強く要望しました。

 井上議員は、今の救急医療機関の危機的な事態を打開するためには、根本的には政府のとりくみであるとのべ、本市が強く国に対して抜本的な改善策を求めるよう要望しました。そして、「初期救急医療体制の確保、機能強化にとりくむとともに、2次、3次救急医療機関のネットワークの再生が重要になっている」とのべ、あわせて、2次、3次救急医療機関の円滑な運営を保障するために、市民に初期救急医療機関の役割などの周知徹底をおこなう必要があると提案しました。

 大阪市は、「2次救急医療機関はきびしい環境化にあり、府と連携をしながら安定的、継続的な体制の確保が大きな課題。国の診療報酬改定は、産科、小児科などを重点化する予定であり、府や国に対して救急医療ネットワークの確立を求め、本市としても、円滑な救急医療体制をすすめていくために、市民にも協力をよびかける広報活動をおこなう」と答弁しました。