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9億円の市費繰り入れで値上げ案撤回を

後期高齢者医療制度は中止・廃止を国に主張を

井上議員が市長に迫る

井上ひろし市会議員

2008年3月14日

日本共産党の井上ひろし大阪市会議員は3月14日民生保健委員会・20年度予算案審議で後期高齢者医療制度、値上げする国保料問題について質疑をおこないました。また、医師不足の解消や初期救急医療体制の拡充、福祉人材の確保、小児慢性特定疾患公費助成などに予算増額を求めました。

井上議員は、後期高齢者医療制度について、「国民皆保険制度をもつ国で、年齢で被保険者を切り離し、医療や保険料で格差をつける国は世界では日本だけ」と指摘し、国会で野党4党共同の廃止法案や地方での自民党市会議員団が反対しているなどの状況を紹介し、本市も国に対して中止・廃止を求めるべきだと強調しました。

井上議員は、国保財政の安定化について資料を示して言及。市費44億円の繰入金削減によって9億円不足する穴埋めに、保険料を昨年に続いて1.2%も値上げすると指摘し、収納率が低迷しつづけるもとで、それでさえも脆弱な財政基盤に大きな悪影響をもたらすことは必至であると批判しました。

井上議員は、市費繰入金減額の理由である国保加入者の20万人減少問題にふれ、後期高齢者医療制度会計にたいして21%、163億円の負担を国保料から支援している実態からすれば、今までと変わらない規模にあるとただし、「繰入金減額の理由はまったく道理のないもの。制度変更のどさくさ紛れに繰入金を減額して、国保料を値上げするようなことは断じて許せない」ときびしく追及し、「1.2%の不足分は、わずか9億円でおこなえる。制度移行期で国民が不安に思っている時、せめて9億円の繰り入れで値上げを抑えるべきだ」と市長に迫りました。

平松市長は、「保険制度の中で、医療給付費等の増加分については被保険者にも応分の負担をお願いせざるを得ない」などと答弁し、高すぎる国保料に苦しむ市民の実態を無視する姿勢に終始しました。