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子宮頸がん予防ワクチン接種の公費助成を求め

てらど議員が質疑

てらど月美市会議員

2010年3月18日

 日本共産党のてらど月美大阪市会議員は、3月18日の民生保健委員会で「子宮頸がん予防ワクチン接種の公費助成を求める請願書」について採択を求め質疑しました。

 請願では、子宮の入り口にできる子宮頸がんは、20歳代の女性では乳がんを抜き発症率が一番高く、年間1万5千人以上が発症、約3千5百人が命を落とすとされており、子宮頸ガンを予防するワクチンが昨年10月日本でも認可されようやく接種が始まったとしています。

 てらど議員は、子宮頸ガンは定期検診とワクチン接種で予防できる唯一のガンだと強調しワクチン接種の重要性を指摘しました。そのうえで、予防ワクチンの効果が高い年齢層である11歳〜14歳のうち、12歳の女子に限定して公費助成すればどれ程かかるかと質しました。

 健康福祉局は、12歳女子に1人3回分の接種費用約5万円を助成した場合、総額5億円と答弁。

 てらど議員は、子宮頸ガンの原因ヒトパピローマウイルス(HPV)はありふれたウイルスで、性行為があればだれしも感染する可能性があるため、感染する前、つまり性行動が始まる前の予防接種が効果的といわれ、学童の女子にこのHPV予防ワクチンを接種する意義はきわめて大きく5億円で実現するのならぜひ公費助成に踏み切ってほしいと要望しました。また、費用対効果が190億円と言われていると紹介、子宮頸ガンワクチンが一日も早く定期接種化されるよう求めました。

 さらに、てらど議員は、子宮頸ガンで死亡するという悲劇を生まないためにも、ワクチン予防の効果が高いとされる11歳から14歳の女子に検診の効果や意味を正しく伝えることが必要。また、性交経験率調査で15歳で10%、18歳で40%、22歳で80%と性行動が早くなっていることを紹介し、子ども達が予防の知識等正しい性教育について学べるよう教育委員会とも連携して取組んでほしいと要望しました。

健康福祉局は、学校での早い段階から、適切な予防、教育が必要だと考えていると答弁がありました。保健所が発行している性感染症やエイズに関するアジェンダという情報誌を毎年発行し教育委員会と連携、市立中学校、高等学校、特別支援学校の全生徒分を配布し性感染症に対する正しい知識の普及、啓発に努めるているなど紹介。引き続き若い世代に対する啓発や予防教育に取組んで行きたいと答えました。

 てらど議員は、学習指導要領など自民・公明政権の時代にゆり戻しが持ち込まれ、学校で子ども達が性を正しく人権の立場から学ぶ機会が奪われていると指摘。また、健康は一人一人の基本的人権で、すべての女性は自分の人生と健康を自己決定していく権利を持っていると強調。子どもへのワクチン接種は、親の経済力や知識の格差がそのまま反映されるため、大阪市が公費助成に踏み切ることこそ最大の啓発活動になると主張しました。