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生活保護「確認カード」問題で尾上議員が質疑

尾上康雄市会議員

2017年9月20日

 日本共産党の尾上康雄議員は9月20日の民生保健委員会で、生活保護利用者に対して、保護費支給の際に誤支給やなりすましを防ぐという目的で4区(浪速区、東住吉区、福島区、港区)が独自発行している「確認カード(区役所で撮影した顔写真付きカード)」について質疑しました。

 「確認カード」の発行については現在4区で試行中ですが市長は先日の記者会見で全市展開したいと発言しています。

 尾上議員は生活保護利用者の約95%が銀行振込みで口座払いにしていることから区役所で支給する人数は限られていると指摘するとともに、「確認カード」発行から4年間、誤支給やなりすましによる不正受給は1件も起きていないと当局も認めている通り、そもそもの目的からしても見当違いで全く不要と断じました。

 尾上議員は各区の不正受給を調査する専任チーム(警察OBを含む)が被保護者を監視するためにカードを使う危険性があるのではないかと質しました。

 福祉局は専任チームが使うことはないと答えましたが、区役所は予備として「確認カード」をファイルに保管しており、警察OBが見ることができる区もあります。

 尾上議員は浪速区でカード作成のお願い文書(資料)を申請時に渡していることにもふれながら、生活保護の申請を萎縮させるとともに、生活保護利用者に不安と混乱を生じさせていることは許されないと廃止を求めました。

 尾上議員は市長の全市展開の発言や福祉局の「検証し方向性を検討」との答弁に対して、検証するまでもないと批判。人権と尊厳を無視し肖像権の侵害にもあたる重大な問題であり、「確認カード」の発行はただちにやめるべきだと改めて強く求めました。