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井上ひろし市会議員

2010年2月24日

 2月24日、大阪市議会の財政総務委員会がひらかれ、日本共産党の井上ひろし議員は、「公共事業及び業務委託に関する意見書採択についての陳情書」「災害から市民の安全・安心を守る市政についての陳情書」「最低賃金法の抜本改正と安定雇用の創出、中小企業支援策の拡充・強化を求める意見書採択をもとめる陳情書」「パートタイム労働者等の均等待遇実現を求める意見書採択をもとめる陳情書」「雇用対策強化を求める意見書採択についての陳情書」の採択を求めて質疑しました。

 井上議員はまず、公契約関連で働く労働者は全国で1000万人を超え、公契約の総額はGDP比で15%、約75兆円におよび、大阪市でも平成20年度で、契約・発注が3470件、契約金額は1740億円であることを明らかにしました。そのうえで、千葉県野田市が公契約条例を制定したのをはじめ、公契約にかかわる取り組みが国や自治体で進められているなか、大阪市としてこれらの取り組みを研究し、現場労働者の賃金や労働条件をつぶさに掌握しているのかとただしました。理事者は、「労働条件の基準等は国において定めるべきもの」などと一般的な答弁をおこないました。

 また、井上議員は、地下鉄駅の清掃労働者の賃金が低額なため生活保護を受けなければならないなど、大阪市自身が官製ワーキングプアを生み出していること、公契約の多くは重層的下請構造の中で委託費のピンハネが横行していることなどを指摘。大阪市も公契約条例を制定し、労働者の賃金、労働条件確保の責任を受託会社に負わせることが必要だと強調しました。理事者は、「国の動向を注視し、適正な労働条件の確保に努める」などと消極的答弁に終始しました。

 井上議員は、公契約にかかわる労働者の賃金引き上げは、消費構造につながっており、大阪経済を下から支えるなど大きな経済波及効果があると強調。最低賃金法の制定、パートタイム労働者の均等待遇、雇用対策強化など、国に求めるだけでなく、大阪市としてもどう対処するかが問われているときびしく指摘しました。

 自民・公明・民主は、陳情に対し、継続審議の態度をとりました。