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尾上康雄市会議員 2010年11月12日 |
日本共産党の尾上康雄議員は、11月12日の民生保健委員会で、「社会福祉施設職員の処遇改善を求める陳情書」について質疑しました。 陳情は、社会福祉施設で働く労働者の厳しい実態等についてアンケートを実施するよう求め、また、人件費の補助などを検討、希望をもって働き続けられる賃金へ引き上げるなど改善を求めるものです。 8月22日に行われた大阪市の事業仕分けでは、「民間社会福祉施設職員給与改善補助」(公私間格差是正制度)は「大阪市の事業として実施(要改善)」と判定され、「福祉現場は人材不足」、「労働者の給与改善が必要」などと指摘。「民間社会福祉施設職員給与改善費補助金制度」は、措置費施設に勤務している常勤職員を対象とし、現在、救護施設、養護老人ホーム、保育所・児童擁護施設などの310施設を対象に現在72施設に交付されていますが、障害者や高齢者施設は事業者との直接契約制度となり補助対象でありません。 尾上議員は、民間の福祉施設現場で働く労働者の実態は大阪市の事業仕分けでも明らかであり、仕事や賃金、生活や健康の実態について大阪市として調査し改善するよう求めました。また、補助制度の交付施設が少ないことについて質すとともに、障害者施設や高齢者施設についても「人件費の補助は必要」と指摘し、検討するよう求めました。 健康福祉局は、「国で示された指針に基づいて市町村の役割を果たしていきたい。財政措置を拡充するよう国に要望する」と答えるにとめました。 尾上議員は、介護職員など専門性が問われる職種でありながら資格が十分活かされていない実態があること、また、福祉施設は「3年で約7割が辞める」といわれ入れ替わりの多い職場であり、とりわけ40代、50代のベテラン層が任務過剰となり負担に耐えられずやむなく辞めざるを得ない深刻な実態があることなどを示し、「国の調査だけを見るのではなく、大阪市の310の交付対象施設などで積極的に市が調査してほしい」と強く求めました。 また、尾上議員は、大阪市が生活保護の急増に対して3年間の任期を付けてケースワーカー180人を採用したことについて、「任期付き職員は正規職員と同じ仕事ながら賃金は低く昇級もない。大阪市がワーキングプアをつくっているようなものだ」と批判。昨今の貧困ビジネスなどの対応に精神的にも肉体的にも多忙を極めている実態をあげました。 尾上議員は、若い人もベテランも夢と希望をもって福祉施設で働き続けることができるよう賃金など労働条件の改善は喫緊の課題だと強調し、陳情の採択を求めました。 |