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道州制は地方自治の破壊につながる

大都市・税財政制度特別委員会で関根信次議員が主張

関根信次市会議員

2006年3月2日

3月2日、大阪市議会の大都市・税財政制度特別委員会が開かれ、日本共産党の関根信次議員が、政府の地方制度調査会が2月28日におこなった「道州制のあり方に関する答申」について質疑しました。

関根議員は、全国をいくつかの大きな道州にわけることに賛成の知事の中にも、「地方振興の立法権があれば賛成」と注文をつけたり、「導入には国民的論議が必要」など導入強行への慎重論があることを紹介するとともに、道州制が必要性だとして「答申」があげている3つの論拠のそれぞれについて問題点を指摘しました。

まず、「現在の都道府県制度のままで、市町村合併の進展など社会経済情勢の変化に対応できるのか」としている問題では、大阪府下の合併は堺市・美原町の1件にすぎず、合併したところでは、「サービスは高いところにあわせ、負担は低いところにあわせる」という事前の宣伝とは逆に、広域行政だといってハコものに金をつぎ込んだ結果、高負担・低福祉になっていると指摘しました。

また、環境や交通基盤の整備など、「都道府県をこえる広域行政課題が増加している」としている問題では、広域的行政は現在の都道府県制度のもとで対応できているのが現実であり、これからも対応できると指摘しました。

さらに、「地方分権改革の確かな担い手が必要」としている問題では、本来国が責任をもつべき第一種空港である関空を大阪に押し付けていることに見られるように、国の主張は恣意的だときびしく批判しました。

関根議員は、道州制の提案は、憲法第8章92条〜95条が規定している地方自治が破壊される危険性をはらんでいるだけでなく、憲法25条が保障している国民の生存権を守る力を地方自治体から奪うものだと強調しました。