title

稲森議員が道州制と

関西広域連合概要・素案について質疑

稲森豊市会議員

2008年11月5日

 稲森豊市会議員は11月5日開催の大都市・税財政制度委員会で、道州制論議を背景に府県・政令市を参加させる「関西広域連合(仮称)」試案について、ここには設立趣意や規約等が準備され、本年7月30日第3回の本部会議で「2009年度以降の早い時期の設立をめざす」「議会との協議を経て参加について判断する」とあるが市の見解は、また関西広域連合や道州制、市が求めるスーパー指定都市との整合性はどうかと質問。

 市は「試案」には不備もあるが修正可能と確認し申し合わせを了承した。連合への参加の是非は今後、議会と相談し判断する。道州や関西広域連合、スーパー指定都市との関係はそれぞれ事務の対象が異なると答弁。

 稲森議員は関西広域連合の参加の是非は、慎重で十分な議論が必要だと主張。次に道州制について、推進の中心は「経済界」で橋下知事がその先頭に立っている。知事は今年9月11日に財界との意見交換会を開催した。ここで大商の会頭は大阪はアジアの中核都市で発展途上国の経済成長に伴い人も増え、関空の滑走路が4、5本では不十分な時代がくる。関経連の副会長は、知事と市長は蜜月関係にあり、関西の潜在力を活用するためにM&A(合併と買収)が必要、府は広域連合実現だけでなく関西州に向けた制度設計でも役割を果たしてほしい。同友会も地方分権で自立が表に出て連携の壁が大きくなるのは困る、つまりスーパー指定都市を強調しては困ると表明した。即ち財界が道州制を求め、知事が応えるという関係にあるが市長の見解はどうかと質問。

 市長は、環境規制、交通基盤整備、広域防災など現在の府県単位で対応する事が困難になりつつある。行政の無駄な部分が多く、関西圏全体の発展へ道州制或いは広域連合が必要ではないかと議論が始まった意義は大きいと考える。関西圏全体の発展を促進する観点で道州制は必要と思うがそれがどういう形か。今後の議論に任されていると答弁。 

 稲森議員は地方自治体の本来の役割は住民の利益を守る事だ。しかし道州制の議論に市民の姿がまったく入っていない。我が党は以前より道州制が財界の戦略に利用されると指摘してきたがその通りに進行している。ある団体が産業構造を強引に反映させ街を変える事をやれば必ず矛盾がおきる。市はテクノポート開発等で失敗した痛い経験をしたその教訓を今後に生かすべきで、安易な対応はすべきでないと主張しました。