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“議長不信任めくる混乱は政争”

淀川区長ツイッターで暴言

公募区長また不祥事

山中智子市会議員

2013年10月21日

 大阪市淀川区の榊正文区長(46)が自分のツイッター(インターネット短文投稿サイト)に、大阪市議会の美延映夫議長(維新)に対する不信任決議が可決され議会が混乱していることをめぐり、公明・自民・民主系の各会派に対して「市民不在の政争」「説明責任を果たせ」などと書き込んだ問題について、21日の市議会財政総務委員協議会で集中審議が行われました。

市議会財政総務委員協議会で集中審議

 榊区長は、橋下撤市長の肝いりで昨年8月に就任した公募区長のひとり。美延議長の進退などをめぐって議会空転の可能性が取り沙汰されていた12日午前0時前後に、不信任決議に賛成した公明、自民、民主系の各会派に対し、「堂々と区長対区選出議員と、討論会をしようではないか」と投稿。淀川区選出の公明・自民議員に向け「今議会の空転説明責任を果たすべき」「(13日の敬老会で)区長である私や区民に対し、衆目の場で説明責任を果たすべきだ」と書き込みました。

問題が広がり必死に言い訳

 マスコミから取材要請があることを知った榊区長は12日午後、ツイッター上で「言葉足らずだと感じた」「幼稚園存廃問題のことについて心配するから、共に説明責任を果たしたいと考えたのが、昨夜のツイート」と投稿し始めました。

 議会側からの批判が高まる中で開かれた委員協議会の席上でも、「政治的意図はない」「幼稚園問題に造詣の深い公明、自民の両先生と意見交換したかった」との説明に終始。橋下市長は各会派への答弁で[発言は不適切だったが、区長職を辞するものではない」などと擁護しました。

「全体の奉仕者」の暴言許されない

 山中市議 公募そのものの見直しを

 意見表明した日本共産党の山中議員は、榊区長のツイートについて、「議会に対するこういうものの言い方は許せない。幼稚園問題は後でつけた言い訳だ。素直な謝罪ではなく、ねじ曲げた言い訳を続けるのは理解しがたい」と強調しました。

 山中議員は、榊区長が公明・自民議員への「謝罪文」で「(幼稚園民営化を)推進する区長として…改革に伴う痛みを最小化することが責務」と述べていることについて、「本来、全体の奉仕者である公務員なら絶対に言わないこと。市長に気に入られたいという政治家気取りが間違い。地方公務員法に照らして許されず、懲戒に値する」と批判しました。

 その上で山中議員は「区長や校長を原則公募にするということが大きな問題であり、混乱を引き起こしている。(不祥事が起きたときの)対処ルールづくりではなく、原則公募そのものを見直し、やめていくきっかけにすべき」と主張しました。

(2013年10月27日付大阪民主新報)