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市民サービス切り捨ての経営方針(案)の撤回を要請

文教経済委員会で江川繁議員
 

江川繁市会議員

2006年3月16日

 3月16日の文教経済委員会で江川議員は各局がマニフェストに基づいて具体的数値目標を示し、初めて提出した各局の経営方針案について質疑しました。
 経済局について江川議員は、「大阪経済の主役は言うまでもなく中小企業・商店である。ここにどのような手だてを打つのか、目標使命等で何ら示されていない。中小企業振興条例、街づくり条例で大企業を規制すべきと従来から主張してきたが、方策は考えてないのか」との指摘に、柏木助役は「景気回復と言われている中、大阪もその軌道に乗せる。中小起業支援はもとより特性を生かした新産業の育成を図る」とベンチャー起業などの支援を強調。江川議員は、「中小企業が付け足しになっている。中小企業対策をしっかりすべき」と厳しく追及し、「使命目標に中小企業という言葉が入ってないこと自体が問題」と指摘、また小売商店街の調査は遅きに失したが、合わせて自営業の婦人実態の調査をぜひとも実施を要望。事業者の実態をしっかり把握して対策をとる事が大事と指摘しました。

 ゆとりとみどり振興局については、公園事業では、大阪市1人当たりの公園面積は3.5uで13政令市中最低。15−19年度には30f増加しただけ。これだけでは焼け石に水。それに伴う予算も大幅に減額。15年111億円、17年74億円、来年は57億円と半減。一体何を考えているのか。方針案でこのような数値目標と取り組みになっているのはなぜか。また、一人当たり3.5uの公園面積を7uにする目標値の実現はいつになるのか質したのに対し、担当課長は「みどりの基本計画に基づいて行う」「目標達成は21世紀中庸」と答弁。江川議員は、みどりが少ないことは市民も実感している。市民に信頼される市政推進とこの公園事業は一致するのか柏木助役に問いましたが、「やれるとこからやる。公共空間の緑化推進、民有地の緑化、イベントで盛り上げるなど取り組む」と答弁するにとどまりました。江川議員は「花とみどりあふれる」街づくりで、予算半額というのはありえない。補正も考えて目標達成を強く要望しました。


 教育委員会事務局経営方針案については、はじめに経費削減ありきで、教育切り捨て、教育ビジョン無しの内容と厳しく批判。特に「経営」という発想が頻繁に使われていることを重視し、「経営という利潤追及の立場は、子どもの発達を願う教育と一番相入れないものだ」と指摘しました。また、学習理解度が到達していない子どもの割合で、中学校でいえば国語43%、数学44%を2008年度30%をめざすと、画一的に数値目標をはじめにありきと掲げていることについて、重大な教育活動への弊害をきたすと質したのに対し、教育委員会は、習熟度別授業などに取り組む中で数値目標を実現すると答弁。江川議員は、かつて全国学力テストが行われたときの多くの問題点が露呈したことも紹介し、点数至上主義の画一的なやり方は弊害をもたらすと厳しく指摘しました。


 最後に江川議員は、トップダウンの上からの改革、マニフェスト、経営方針というやり方とその内容は、大阪市の自治体としての重要な役割、公共性をばっさり削るものと批判し、撤回を強く求めました。