title

財政理論値は不適切

大阪・瀬戸市議 都構想報告ただす

せと一正市会議員

2018年9月18日

 大阪市議会大都市・税財政制度特別委員会が18日開かれ、日本共産党の瀬戸一正市議は、大阪市を廃止・分割する「大阪都」構想の経済効果として府・市が公表した調査結果について質疑しました。

 瀬戸市議は、調査報告書では、全国の市町村データから1人当たり歳出関数を推定し、そこから導き出される「特別区」4区の歳出理論値と、大阪市の歳出実績との差を、財政効率化効果額としているが「この理論値の出し方に疑問を持っている」と主張。「政令市などは抱えている事務が多く、歳出額が大きくなるのは当然であり、理論値を導き出す際に政令市を含め全国の市町村データを用いるのは不適切だ」と批判。「大阪市を廃止して、人口の少ない特別区にしたら歳出を抑えられるという政策的な意図をもって無理やり実績値よりの小さい『特別区』歳出額になるようなものを持ってきた、きわめて意図的な数値だ」と指摘しましだ。

 瀬戸議員は、調査報告書では「特別区」の場合、10年間で約1兆1000億円の財政効率化効果が生じると算定しているが、「理論値と称する『特別区』の歳出額や、その一部を投じての経済効果なるものを、ただ専門家が計算したからと市民に示すのはあまりにも無責任だ」と指摘。「大阪市が先頭に立って事実にもとづかない研究論文をもとに、財政が削減できる、経済効果が生まれると言って回るのは民主主義にとって危ういやり方だ」と批判しました。

(2018年9月25日付しんぶん赤旗)