title

市民欺く「広域的」特別区黒字」
「都」構想住民投票許されぬ

山中智子市会議員

2020年8月26日


質問する山中議員

 日本共産党の山中智子大阪市議は26日、市会都市経済委員会で、11日に発表された大阪市廃止、「特別区」設置後の財政シミュレーション更新版で上積みされている効果額等について質疑しました。

 更新版のシミュレーションには、地下鉄の配当金・市税見込み額を大幅に上乗せし、それによって、2025〜39年度の「特別区」の収支は「黒字になる」としています。

 山中議員は、「地下鉄からの配当金等の上積みが実現しなければ『特別区』は大赤字になる」と強調。「大幅上積みのもとになった数字は、民営化プランと比べても、人件費を減らして鉄道の利益が増え、不動産や夢洲(ゆめしま)開発でもうけが増え続けるという19年4月の『大阪メトロ』の中期計画によるものだ」と指摘しました。

 そのうえで山中議員は「『メトロ』はコロナで赤字になっており、現時点でどれだけ配当が出せるかなど聞くべきではないか」とただしました。

 市都市交通局は「『メトロ』は将来的な見通しを未定としている」と答弁しました。

 山中議員は「今は見通しが立たないから、住民投票はできないというのが、市民に対する誠実な姿だ。コロナ禍を経ながらも、71億円も毎年(地下鉄からの)配当金等が増えるというシミュレーションを出すのは、市民を欺こうとするものだ」と批判しました。

 そして、「カラ計上とも言っていいようなやり方で『特別区』が黒字になるという。こんなやり方で住民投票に持ち込むことは許されない」と強調しました。

(2020828日付しんぶん赤旗)