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岩崎けんた市会議員

2013年5月21日


 大阪市議会交通水道委員会は21日、大阪市の水道事業を廃止し、府内42市町村でつくる大阪広域水道企業団(旧大阪府水道部)に統合するための関係条例案を「維新の会」を除く共産党、公明党、自民党、民主系の反対多数で否決しました。

 府域1水道は橋下市長が知事時代からかかげてきたものですが、「都構想」ありきの橋下市長の思惑が出足からつまずいたかっこうで、大阪市つぶしと市民との矛盾がますます深まっています。

 日本共産党の岩崎賢太議員は、取水から蛇口までトータルの給水を行っている大阪市水道事業と、用水供給事業(水の卸売り)を行っている広域水道企業団との統合は「異例」と指摘。統合後18年間でコスト削減されるという221億円のうち180億円は市水道局から市の一般会計に支払う分担金で、一般会計にとっては収入減となる▽4700億円にのぼる市水道の資産が事業団に無償譲渡される―などを挙げ、「それこそ市民にとってデメリット」と述べました。

 「過去の過大な水需要予測に基づく過剰な浄水施設を縮小することが急務。統合とかかわりなく市独自で行うべきだ」と指摘、「企業団との統合に道理はない」と主張しました。

 委員会採決では「維新の会」は態度を留保。24日の本会議採決で表明するとしています。廃止条例案の可決は市議会の3分の2以上の賛成が必要で、本会議でも否決される見通しです。

(2013年5月23日付しんぶん赤旗)