分譲マンションの戸別水道メーター取り替えを大阪市の負担で

渡司考一議員が質疑

 1月17日、交通水道委員会が開かれ日本共産党の渡司考一議員は、「よりよいマンションライフのために大阪市独自の支援強化を求める陳情書」の採択を求めて質疑をおこないました。
 分譲マンションの各戸に設置されている水道メーターの取り替えは現在、利用者負担になっており、戸建て住宅は水道局の費用で取り替えされています。大阪市はその理由としてマンションの親メーター以降の給水装置については個人の財産であるという理由にならない理屈を持ち出し、メーターの取り替えも個人負担でという立場に固執しています。

都市名 実施状況
 札幌市
 仙台市
 東京都
 横浜市
 川崎市
 名古屋市 ×
 京都市
 神戸市
 広島市
 北九州市
 福岡市
 大阪市 ×
○実施中、△部分的実施

 渡司考一議員は大阪市のような人口集中都市でマンションは労働力の集中を支え、ひいては日本経済の発展のため重要な役割をはたしてきており、その公共的な役割や意義をどう考えているのかと磯村隆文市長に質問。
 同市長は公共性について明確な答弁はさけたものの分譲マンション支援政策について「(マンション支援の)政策としては広い意味でのいろんな形の支援がありうる、合理性を精査した上で議論をすすめるべきであろう」と答弁しました。
 続いて同議員は水道メーターが「個人の財産」と言えるのかという点について質疑。12大都市の中で大阪市や名古屋市を除く十大都市はメーター取り替えを何らかの形で水道局負担でおこなっており「個人の財産」だからダメという議論は成り立たないと指摘。又、個人財産であったとしても、大阪市がプレイロットや集会所について公共性を認め固定資産税の減免にふみきった事や、市住宅審議会が「今後の住宅施策の方向について」という答申の中で「マンションの修繕などについて融資・助成を行う必要がある」と述べている点からして個人財産だから行政が助成できない理由とはならないと主張。これらについて水道局はまともな答弁ができませんでした。
 渡司議員は水を得るためにマンション住民は水道料金以外に受水槽やポンプの電気代から維持修繕、同設備の更新費用など大きな負担があり、そうした費用を合計すると同じ水を得るのに戸建て住宅とくらべると倍近い「水の値段」となっており、せめてメーターぐらいは水道局の負担とする事は市長のいう合理性に合致するものであると述べ、陳情書の採択を他の会派によびかけましたが日本共産党を除くすべての会派が「持ち帰り検討」としたため採択されませんでした。

議会 日時 付託委員会 請願・陳情名 質問者  各会派の態度
共産 自民 公明 民民 無所属
1月市会
1.17 交水 よりよいマンションライフのために大阪市独自の支援策強化を求める陳情書 渡司
 ○…採 択  △…継 続  ×…不採択  ▲…一時不再議  ■…審査不要
 共産…日本共産党  自民…自由民主党  公明…公明党   民民…民主・民友大阪市会議員団  無所属
 財総…財政総務委員会  文経…文教経済委員会  民保…民生保健委員
 計消…計画消防委員会  建港…建設港湾委員会  交水…交通水道委員会