過大な使用予測批判
渡司議員 水利権見直し迫る
(しんぶん赤旗 2001年10月5日)
大阪市会公営決算特別委員会が1日開かれ、日本共産党の渡司考一議員は大阪市の水利権について「過大な使用水量予測の見直し」を求めて質疑をおこないました。
大阪市は91年度末までに433億円を投じ、琵琶湖総合開発で新たに一日あたり64万トンの水利権を確保し、それまでの日量203万トンを267万トンとしましたが、同開発完成後一度も必要としたことはなく、金利を含めると総額1,045億円の無駄づかいとなっています。
将来における都市像 ・常住人口:280万人 ・昼間人口:410万人 ・昼間就業人口:260万人 |
用途別一日平均使用水量(予測) @生活用:88万㎥/日 A業務・営業用等:85万㎥ |
計画一日平均使用利水量 (173万㎥/日) |
計画一日平均給水量 (186万㎥/日) |
計画一日最大給水量 (243万㎥/日) |
渡司考一議員は、過大な水利権確保のもとになっている大阪市の2005年に向けた使用水量予測を見直すべきだと主張。予測が市民一人当りの水を使う量や予定人口が実態とかけ離れており、事業用についても過大に見積もっていると批判しました。水道局は、予測の根拠がくずれているにもかかわらず、従来の予測に固執する答弁をくり返しました。
渡司議員は、国の河川審議会がおこなった「今後の水利行政のあり方についての提言」の中で、全国的に計画需要水量と実態がかけ離れていることや、譲渡・転用をはかることなどが指摘されている事などについて磯村隆文市長にただしました。
磯村長は「審議会の指摘は適切だ。いろんな意味で見直しする必要があるのは事実」としながら「集客構想が成功し、今の予測はしばらくおいとくほうがよい」と答えるにとどまりました。
用途別一日平均使用水量(1991年〜2000年度)(単位:万㎥/日) |
|||||
生活用 | 業務・営業用 | 工場用 | その他 | 計 | |
1991年 | 69.2 | 52.7 | 9.5 | 11.7 | 143.1 |
1992年 | 70.0 | 51.7 | 9.1 | 12 | 142.8 |
1993年 | 69.6 | 49.7 | 8.7 | 11.3 | 139.3 |
1994年 | 69.8 | 49.8 | 8.5 | 11.3 | 139.4 |
1995年 | 69.1 | 48.5 | 8.1 | 10.9 | 136.6 |
1996年 | 70.7 | 48.7 | 8.0 | 11.5 | 138.9 |
1997年 | 70.1 | 47.8 | 7.7 | 12.1 | 137.7 |
1998年 | 69.7 | 46.7 | 7.3 | 10.9 | 134.6 |
1999年 | 69.2 | 45.1 | 6.9 | 10.2 | 131.4 |
2000年 | 69.2 | 44.7 | 6.7 | 9.4 | 130 |