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耐震施策の充実で安全な住宅を

計画消防委員会で小南かおる議員

小南かおる市会議員

2005316

日本共産党の小南かおる議員は316日の大阪市会計画消防委員会で、阪神大震災では死者の88%が圧迫死で、地震による被害、死亡者を少なくすめために特に耐震診断補助制度の復活や耐震工事費補助制度の拡充、都市計画税減免などいろんな施策をもって住宅の耐震化が進むように全力で取組むことが重要だと迫りました。

 大阪市内の全住宅総数は110万戸のうち、現在の新耐震基準(1981)で建築されていない建物は55万戸(平成10年度住宅土地統計調査)5年間で約6万戸ずつ進捗していくので、このペースでいくと約18年かかります。

京都大学防災研究所地震予知センターの梅田康弘センター長も南海地震と上町断層帯という2つの活動期に入った火種を大阪は抱え、ますます防災が重要で国や行政、企業は、それぞれのレベルでやることがたくさんあると指摘されています。

このような状況の中で、大阪市は耐震改修補助などの予算を昨年の4400万円から今年3800万円と600万円も削減しています。

小南議員は、長引く不況や公共事業の削減、受注競争の激化の中で仕事の減少と賃金や下請け単価の切り下げなどで建築業界の営業は深刻で、住宅改修に対する助成制度は、20倍前後の経済効果があり、住宅投資の波及効果が顕著にあらわれることを紹介。大阪ドームに何百億円も出す予算があれば、市民のために生きたお金を使うべきだと主張しました。

小南議員は仙台市木造共同住宅耐震診断促進事業を紹介し2003年度に廃止した耐震診断補助制度の復活を強く迫りました。 

廣江計画調整局開発企画部開発指導課長は「耐震診断ができるところの紹介や、自分でできる簡易耐震診断のパンフの配布など、耐震診断に対する普及啓発に努めておる」との答弁に留まりました。

小南議員は、国交省は耐震化を推進するために「住宅・建築物の地震防災推進会議」を設置し、耐震化率を75%から90%に引き上げる目標を持ったことに紹介し、大阪市の現在の耐震化率と目標数値について質問しました。

理事者は「69万戸、約63%が耐震性を有している。国の動きに合わせ、大阪市でも国の制度を最大限活用しながら、耐震化が進むように取り組みたい」と目標数値についてはあいまいしか答えませんでした。

小南議員は耐震改修費補助の実績について、PR不足もあるが、耐震工事費の負担が大変で進まないのが現実だと指摘し、全国の中でもすぐれている横浜市の木造住宅耐震改修補助事業を紹介し、補助率や対象地域の拡充を求めました。

理事者は「木造戸建て住宅の耐震改修は、個人の財産に係り、各個人が自分の財産として自主的に建て替えや耐震改修を行うことにより耐震性を高める必要がある」と冷たい答弁。