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消防音楽隊は存続せよ

計画消防予算委員会で稲森豊議員が主張

稲森豊市会議員

2007年3月5日

稲森豊議員は、35日大阪市会計画消防予算委員会において消防音楽隊の廃止をやめるよう質疑しました。この問題については、市民から38千筆を超える存続を求める陳情書が提出されています。

稲森議員は消防音楽隊を廃止する理由として大阪市が「危機的財政の健全化のために行政運営の効率化を図り質の高い行政サービスに取り組むとして、消防局も例外でなく費用対効果の検討も含めて廃止の判断をした」と廃止理由をあげているが、費用に比べて効果が少ないと言うが、効果の度合いは何を持って計ったのかと質問しました。

これに対して大阪市は、効果がないという具体的な根拠を示すことができず抽象的な答弁を繰り返すだけでした。

稲森議員はこの問題は大阪市の価値観、すなわち大阪市は何を大切にする都市なのか。大阪市政の本質にかかわる問題を含んでいるとして、廃止することによって誰が悲しみ誰が喜ぶかを問うことによって、今回の廃止案の是非が判断できるはずだと判断基準を提案しました。

続いて各都市の消防音楽隊設置の状況や音楽隊がどのような活動をしてきたのかの実績、音楽隊の活動に対する小学生の感想なども紹介し、音楽隊をなくすなどと考えている都市は一つも無い。消防は何より火を出さないこと防火が大切で、消防音楽隊消防の重要な一翼を担い、啓蒙活動で大きな役割を果たしてきた。大阪市の今回の判断は恥ずかしい限りで異常といわざるを得ない。費用対効果が問題というのならば、廃止という後ろ向きの対処ではなく、もっと効果が大きくなるよう音楽隊の活動の充実、活用を考えるべきであると関市長に再考を促しました。さらに今回の音楽隊の廃止は、音楽隊そのものに存在価値が無いと言うところから出発したのではなく、まず予算削減有りきであり、市政改革本部の方針を受け消防局の経営方針で3年間で27900万円を削減しなければならないと言うことから出発していることが問題である。人の命を守るぎりぎりの仕事をしている消防局にも、画一的に予算削減を求める市政改革本部の間違った方針の結果、このような必要不可欠な消防音楽隊の廃止案が出てきた。そういう意味から言えば消防音楽隊は市政改革本部と言う魔物に対する人身御供として差し出されたようなもの、消防の実態を考慮せず市政改革本部の言うことを無条件に実行しようとする関市長の責任は重大であると厳しく批判、答弁を求めました。

関市長は「将来、大阪市が本当に財政的にも自立した自治体として生きていくために、どうしても今やらなければならない市政改革。これは市政改革マニフェストに基づいて、やっているところであります。もちろん消防の分野においても例外ではないわけでありまして、先ほど来答弁しておりますように、直接的な消防力の低下を招くような分野については別枠としております。しかし、間接部門については、消防局も例外ではなく、きちっとした対応を大阪市として今、とらなければならない。そういう状況にあることは、ぜひ、御認識いただきたいと思います。消防音楽隊は今年度をもって廃止いたします。それに代わって、本当に限界に達している、救命救急隊は何としても増隊をしなければならない。本当に隊員は限界まで働いております。フラフラになっている。ここをまず増隊する。そこを先行したいということで、いろんな署名をいただいた子どもさん達にも、命の大切さを説明して、消防音楽隊については一旦、廃止する。19年度は廃止するといたしました 」と廃止に固執する答弁を行いました。

稲森議員は、廃止は絶対に容認できない、再び消防音楽隊が市民の前に姿を見せることができるよう市政変革のために全力を尽くしたいと主張しました。