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経済・中小企業

 

稲森豊市会議員

2010年11月12日

11月12日、大阪市会計画消防委員会が開かれ、日本共産党のいなもり豊議員が株式会社ユー・エス・ジェイに土地賃貸料増額を求める訴訟提起について質疑しました。

大阪市は、株式会社ユー・エス・ジェイにユニバーサル・スタジオ・ジャパンの用地20.4ヘクタールを賃貸していますが、その賃料は市の1平方メートル1ヶ月あたり388円の格安賃料に対して、民間企業の賃料は512円である事が、平成19年に公開された有価証券報告書で判明しました。

大阪市は株式会社ユー・エス・ジェイに対して賃料増額の調停を申し立て、4回調停が行われましたが、「地価が下落し、経済状況が非常に悪く、賃料増額を了承できない」とのユー・エス・ジェイ社の主張で不成立となり、今回の訴訟提起となりました。

稲森議員は「土地の賃貸借は地価がベースだが、ユー・エス・ジェイ社は駐車場を利用など多額の収益を上げている点を主張し支払い能力があることを主張すべきだ」「公正証書に両者協議の上、賃貸借料を改定することができるとの記載されている」と、これが認められれば3億円の増収になる事について大阪市の訴訟の勝算を問いました。

理事者は「本市の土地も民間企業の土地もユニバーサル・スタジオ・ジャパンの用地という同一目的で一体として利用されているにもかかわらず、賃料に格差が生していることに合理的な理由はないこと、一方、ユー・エス・ジェイ社の経営状況は平成18年度以降改善され大幅な黒字となっていることなどから、増額請求には理由がある」と答弁。

USJ有価証券報告書によると平成19年3月期に黒字に転じ、当期純利益は平成19年3月期には約38億円、平成20年3月期には約68億円、平成21年3月期には約70億円となっています。

当初、大阪市はユー・エス・ジェイを国際集客と市を目指す本市の中核施設となる。周辺には映像情報産業などが立地し、地域が活性化し、ベンチャービジネスなど発展し、雇用の創出など経済効果が期待できるという理由で主要プロジェクトにも位置づけ、様々な支援を行ってきました。

稲森議員は此花西部臨海地区土地区画整理事業と再開発事業をリンクさせて、道路整備やユー・エス・ジェイに近い駅をつくるための地区計画などに1700億円、テーマパークのアトラクションの更新に20億円の貸しつけを行う等の歴史的経過を厳しく批判し、今なお保留地約I78億円の赤字に税金投入しており、これらの事実は呼び込み型の開発事業では市民の暮らしは良くならない事を証明していると指摘しました。