10月8日、大阪市会公営・準公営企業会計決算特別委員会が開かれ、日本共産党のわたし考一議員が大阪港のスーパー中枢港湾指定で、夢洲において建設が見送られていた大水深コンテナバースが着工される問題について質疑をおこないました。
同議員はまず、港湾局が「大阪湾入港船舶が大型化している」という点について質疑をおこない、1988年と2003年の平均入港船舶で比較すると、水深が問題となるような大型船の多いコンテナ船は、平均トン数1万5941トンから1万4637トンに減少し、内貿関係でフェリーが若干の大型化傾向にあるが元々1万トン前後の船ばかりで多少大型化しても港湾の設備増強につながるものではないと主張しました。また、神戸港で、15メートル水深バースが1996年に建設されて以降も大阪港はまだ航路が14メートル水深のままだが根拠地を大阪港から神戸港へ移した船会社は1社もないと指摘しました。
また渡司議員は、この数年間、コンテナが増えているのは貨物の総量が増えているのではなく「貨物のコンテナ化」が進んでいるだけで、同港の取り扱い貨物の総量は横ばいで推移していると指摘。アジアの主たる港湾と比較しても充分すぎるほどのコンテナバースが整備されていると強調し、当面これ以上、数百億円も税金投入し新たにバースを建設する必要はなく、着工を見直すよう關淳一大阪市長に迫りました。
同市長は同議員の具体的な指摘になんら答えず、「競争にうち勝つにはコストを絶対に無視することはできない」などと建設を強行する態度に終始しました。
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