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大阪ドームにこれ以上の公金を投入するな

計画消防委員会で稲森豊議員が関市長をただす

稲森豊市会議員

2006年2月24日

224日開催された大阪市会計画消防委員会において日本共産党稲森豊議員は現在手続き中の大阪シティドームの会社更生法にあたって関市長に、今後新たな公金投入は行わないよう求め質疑を行いました。これは大阪シティドームの入札が不況に終わったことを受け、管財人が大阪市に対して支援を求め、それに対し関市長が「慎重に検討したい」と答えたことに対して行われたものです。

稲森議員は、日本共産党は一貫して無駄な公共事業に対する公金投入は行わないよう求めてきた、大阪シティドームについては観客動員数が少なく、経営破たんが明らかになり、大阪市も特定調停や、今回の会社更生法の適用を行うなど、すでに手を引くことを明らかにしている事業であり、また、現下の大阪市の厳しい財政事情の下で市民に多大の負担を求めている折、これ以上の公金支出は市民の合意を得られるものでない、この際市長として一切公金支出は行わないと表明するよう求めました。

これに対し、関市長は「当然のことながら、本市の財政状況を考えましドームの再建にあったっては市民の負担を可能な限り軽減しなければならないという考えを、会社更生法の手続きを決断して以来、今日まで変えていない。今後は管財人からの支援要請内容についてドームの機能の維持、または市民の理解という観点から最善の方策を慎重に検討していきたい」と答弁しました。

稲森議員はこれに対し、第1に大阪ドームの事業からいわばリタイアした大阪市がいまさらかかわりを持つことはおかしい。

 第2に今、大阪市が市政改革という名において官から民へということで、ありとあらゆる場面で公共性を投げ捨て市民に犠牲を押し付けながら、この問題に関してはことさら公共性を強調し支援をほのめかすのは身勝手で到底、市民の理解が得られない。

 第3に同じ時期に開業し営業を続けている名古屋ドーム球場と比較して、資本金や施設の規模も、コンセプトも同等の大阪シティドームだが、事業のメインであるプロ野球観客動員数において年間55万人と格段の差があることなど、最近の両施設の決算数字を示し、名古屋ドームは当期利益を74千万円あまり上げているのに対し、大阪シティドームは大阪市から毎年多額の補助金を受け入れた上でなお、当期損失177千万円を超えており両施設の間には上下24億円の収支の差がある。大阪シティドームは観客数が少ないことが破綻の最大の原因であることを認識すべきで、今後の日本のプロ野球界の状況を考えても、オリックスがフランチャイズを神戸に移すことを表明していることや各球団の再編成などプロ野球の将来は不透明で、観客動員数はふえる展望はなく誰が経営しても困難な状況は変わらない。そのような現実を無視し「公共性」あるいは「ドーム機能の維持」などという抽象的な表現で大阪市が「検討してゆきたい」と、今後もかかわって行くことを表明するのは到底許されない。と支援という名において一切の公金支出をしないよう強く求めました。