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WTC破綻問題の責任を追及 市政改革特別委員会で下田敏人議員 |
下田敏人市会議員 2009年4月24日 |
4月24日、大阪市議会市政改革特別委員会が開かれ、日本共産党の下田敏人議員が、WTCの経営破綻問題で平松市長をただしました。 経営が破綻した大阪市の3セク・WTCは、平成16年2月の特定調停にもとづき経営再建を進めてきましたが、先月26日、会社更生法の適用を大阪地裁に申請。特定調停後わずか5年で2次破綻しました。現在、裁判所が選任した更生管財人のもとで、処理が進行中です。平松市長は先月31日、この特定調停の妥当性についての調査報告書を公表。「当時としてはやむを得ない判断」としています。 下田議員は、この調査報告書では、重大な事態を招いた責任が何ら明らかにされていないときびしく批判。金融機関の債権放棄の割合がATCに比べて少なかった理由などを銀行に聞きに行くと平松市長は言っているが、新しい事実をつきとめようとする意志はあるのか、とただしました。市長は、「事実をつきとめたいという気はある」とのべるにとどまりました。 下田議員は、破綻の根本原因である無謀な計画を誰が推進したのかが問題であり、当初の高さ150メートルという計画を、252メートルに変更した平成2年3月の最初の事業計画の変更など、節々の責任を明らかにするべきだと強調しました。 また、平成7年4月にオープンしたものの、当初からオフィスフロアはがらがらで、そのカバーのため、同年8月には早くも市の外郭団体を2つ入居させたこと、翌8年には駐車場の買い取りなど80億円を支援したにもかかわらず、9年度末には債務超過に陥ったことを指摘。この時点で破綻処理をしておけば、大阪市の損失は出資金の25億円ですんだことは明らかだとのべました。ところが大阪市は、10年から、年40億円の貸し付けなど公金投入をさらに拡大し、市の部局と関係団体の入居を広げ、12年度には4局14団体で70数%を占め、事実上の第2庁舎にしたと批判しました。 さらに下田議員は、特定調停の内容について、金融機関はATCでは698億円の債権を放棄したにもかかわらずWTCでは137億円しか債権放棄をしなかったこと、元利返済もATCは年16.8億円なのにWTCは22.5億円などと、WTCにとってきわめてきびしい内容だったと指摘。こうした特定調停を受け入れた当時の市幹部の責任はきわめて重大だと強調しました。また、WTCの経営再建計画に対する裁判所の鑑定書では、追加的金融策を検討する必要があると書かれていたにもかかわらず、当時の関市長はこれを隠したうえ、2度と破綻させないと議会で答弁したこと、共産党議員団はこの鑑定書の提出を求める動議を出したにもかかわらず、自民・公明・民主はこれを否決したことなどを指摘しました。 最後に下田議員は、平松市長が橋下府知事の尻馬に乗ってこの8ヶ月、府への売却一本槍できたため、有力テナントの入居も逃がし、会社更生法適用に至らせた責任は重大だと強調しました。市長は、「実現していれば大きな転換点になるとの判断はまちがっていなかった」などと答えました。 |