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真の地方分権のための税源移譲と利益に見合う法人税課税を主張

大都市・税財政制度特別委員会で稲森議員

市会議員

2006年10月30日

 1030日開催された大都市・税財政制度特別委員会において稲森豊議員は指定都市の国に対する「大都市財政の実態に即応する財源の拡充についての要望」に関して質疑を行ないました

 まずこの要望書に「平成18年度までの三位一体の改革において、3兆円規模の税源移譲が実現したが、真の地方分権を実現するためには、その規模、内容、ともに不十分なものでした」とあるが、具体的には何がどのように不十分なのか、あるいは本来どうあるべきと考えているのかについて大阪市の見解を質しました。財政企画担当課長は地方自治体が行なっている仕事と国から配分される税に大きな乖離がある、仕事量に見合う税源移譲が必要である旨答弁しました。次に、稲森議員は大阪市の財政の推移を見れば、バブル崩壊の1990年ころから地方債残高が急増している、これは3セクなど大型開発への公金投入が本市財政を圧迫している大きな原因であることを示しており市民の批判により現在見直しが求められているのは周知のとおりで、そんな折、都市の再生という名目の新たに財政負担の拡大を伴う大阪駅北地区開発、スーパー中枢港湾、関空の全体構想の推進など、大型開発の財源を要望するのは理解を得られない、大型開発事業については自粛する必要があるのではと財政当局の考えを質しました。担当課長はすでに大型公共事業は見直され縮減しており今回の要望は安心安全の都市づくりの財源要望であると答えました。

 稲森議員は、大阪市域において徴収される税の総額46800億円に対し国から配分される税は13500億円と約3割でこれでは地方自治体としてまともに仕事が出来ないことは誰が考えても判る事である、真の地方自治体の主体性の確立、地方分権のために税の配分の不公平の是正、あるいは税源移譲について国の姿勢を改めさせるべく今回掲げている指定都市としての要望内容はおおむね当然のものと思うが、消費税の配分割合を高めよとの要望などは消費税増税を期待する方向へと向かう恐れがあること、また国税のなかでおおきな位置を占める法人税についてなんらふれていないが老年者控除や、定率減税は廃止し、個人所得については過酷な税負担を求めながら、大きな利益を上げている巨大企業の法人税についてはいまだ42%から30%へと減税措置がされたままで、なんら見直しを行わないのはきわめて不公平で身勝手。いざなぎ景気の再来とまで言われているほど今、大企業は活況なのだから、きっちりと利益に見合う相応の法人税を徴収することによって税源のパイが大きくなりその結果地方に配分される税が増えることにもなるので。ぜひ法人税の減税措置の廃止も要望すべきであり、日本共産党も要求して行く旨意見表明を行いました。

(しんぶん赤旗:11月8日)