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わたし議員が「大阪都」構想について質疑

わたし考一市会議員

2010年9月2 日

 渡司考一市会議員が、大阪都構想は市民の暮らしを守るものでない。税は公平に徴収すべきと主張

 9月2日開催の大都市・税財政制度委員会で日本共産党の渡司考一市会議員は、この改革案に道州制についての記述がある。いま知事は大阪市をめぐる「大阪都構想」を提案している。党議員団は4月に東京に視察に行った。品川区役所の方は固定資産税は東京都に入り、区には入らないと発言された。そこで東京都をモデルにして、大阪市ではどうなるかをたずねたい。東京都並に大阪都がなった場合、本市と周辺10市の税収のあり方はどう変化するのかと質問。

 市は、平成20年度決算で本市と周辺10市の市税収入合計額は1兆1530億円。東京都特別区の税制度をあてはめると、法人市民税や固定資産税、都市計画税は都の税収となり、特別区の本市と周辺10市の税収合計額は3602億円に。即ち約8千億円の減収になる。そこに大阪都から特別区への財政調整交付金を加えても、大阪市と周辺10市の収入の合計額は7256億円であり、現行に比べ4300億円の減収となる。その一方、大阪府の税収は1兆3567億円から2兆1496億円となり財政調整交付金を交付したのちでも1兆7842億円となると答弁。

 渡司議員は、つまり大阪市と周辺10市の財政は減少し市民サービスは低下。その一方で大阪府は増収になる。知事の狙いはなにか。リニアカーやナニワ筋線、淀川左岸線延伸部など建設を盛んにPRしている。大阪府は財政が大変厳しい状況なので。大阪市の税収を当て込んだ方策として道州制や「大阪都」を持ち出し、地下鉄は売却し、集めた財源で大型開発を進める目論見ではないか。これでは市民生活を守れない。また自治体の運営に必要な財源確保が出来ない。財政規模の小さな大阪ではこの構想そのものに無理があると厳しく指摘。次に、「所得課税の充実、法人住民税」という項目について質疑。

 経済産業省は政府に対し法人税の引き下げを要望している。財界は口を開けば「国際競争力」といい税の引き下げを要望するが、外国と比べて日本の法人税は表面税率40%である。しかし研究開発減税や外国税額控除があり日本企業上位100社では平均で30%である。さらに3大メガバンクはこの10年間以上、法人税はゼロである。政府の統計で税金が高いから海外にという企業は皆無。企業が海外投資する決定的ポイントの一番は「商品が売れるか」である。したがって財界の言う理由は根拠がない。市として法人、市民税をもとに戻せと要求すべきだ。また消費税についても5%となっているが課税対象が広いために、すでにヨーロッパに引けを取らない税収規模となっている。消費税の引き上には反対だ。