環境対策委員会 江川議員が
大気汚染の抜本対策を要求

(2001年12月5日)

 「平成13年度(2001年)版大阪市環境白書」報告の質疑に立った日本共産党の江川しげる議員は、大阪市は市民1人当り公園面積や平均寿命等が国平均や他の政令都市に比べてきわめて低い。小学生の喘息患者割合も国2.45%、大阪市7.90%であり深刻な状況だと指摘、市の認識と対応を問いました。

小児ぜん息等医療費助成患者数の推移
3月31日現在)
申請数 取消数 増減 現在患者数
1989年 3,653 26 3,627 3,627
1990年 2,572 89 2,483 6,110
1991年 3,578 2,184 1,394 7,504
1992年 3,606 1,563 2,043 9,547
1993年 4,174 2,701 1,473 11,020
1994年 4,414 2,096 2,318 13,338
1995年 4,351 3,127 1,224 14,562
1996年 6,125 3,669 2,456 17,018
1997年 5,440 3,889 1,551 18,569
1998年 4,939 4,525 414 18,983
1999年 5,202 4,405 797 19,780
2000年 5,531 4,795 736 20,516
2001年 4,765 4,872 △107 20,409

 市は江川議員の指摘を認めたうえで「NOxなど削減目標を立ててるが貨物車数の増大やディーゼル車の大型化等で達成困難である。水質は下水道整備等により改善されてきた。市の基本計画達成に努力したい」と答弁。
 江川議員は「市民の大変な状況に対する危機意識がたらない。全力をあげるべきだ」と主張。市民の健康を守る施策強化を強く求めました。また地域の公害に対する市民の苦情についても対応が適切でない事例がしばしばあると指摘、各区毎の仮称「環境街づくり委員会」の新設を要請しました。
 「大阪市自動車公害防止計画(素案)」については、江川議員が「平成12年度(2000年)までにNOxの自動車排気量を5000トン/年という目標を市は達成できず、これを平成17年度(2005年)までに達成するとし、平成22年度末(2010年)に自動車からの粒子状物質排出量を580トン/年まで削減するとしているが、主な内容は単なる現状報告に留まっており真摯に反省した対応や中身になっていない」と批判。市の見解を求めました。
 担当部長は「真摯に受け止めて新計画を作成したものであり、国が実施する低公害車普及施策とこれまでの市の助成制度の見直しやエコ・ステーションを増やす努力を行っていく」と答弁しました。
 江川議員は「党は機会あるごとに事務所毎に割り当てる車の総量規制方式実施や走行量規制、東京都の環境確保条例等による違反者への氏名の公表や罰則などを参考にした厳しい対策を直ちに実施すべきと求めてきた。もう待てない状況になっている」と直ちに実行に移すよう主張するとともに、巨大開発優先の政治から市民の命を大切にする市政に切り替えるよう強く要請しました。