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選択制で教育に格差

大阪市議会 尾上議員撤回迫る

 大阪市議会本会議が17日開かれ、日本共産党の尾上康雄市議が「学校選択制」導入の撤回や西成区の生活保護受給者への医療機関登録制度の中止などを橋下徹市長に迫りました。(一般質問要旨)

 2014年度からの実施がねらわれている小中学校での「学校選択制」について「学校間の過剰な競争をあおることで教育格差を生み出し、『選ばれない学校』の統廃合を進めるものだ」と批判。学校維持運営費が5年前の7割に落ち込み、割れた窓ガラスが放置されている実態などを示し、「国際競争力どころではない」と強調。運営費の増額、耐震化の促進など教育環境を改善・充実すべきだと主張しました。

 西成区の生活保護受給者への医療機関登録制度は、医療費の抑制を目的に、受給者の医療機関と薬局を制限するもので8月から実施しています。

 尾上議員は、同区の医師会会長が重複受診をなくすには「お薬手帳」の義務付けなどで対応できると述べていることを示し「生活保護受給者の受療権を侵害するものだ」と批判しました。

 橋下市長が「受療権は侵害していない」と強弁したため、尾上議員は、医療機関を変更するにはいちいち区役所での手続きが必要であり、医療を受ける権利が事実上制限されているのが実態だと指摘。「医療費が無料なんだから手続きくらいしてください」と開き直る橋下市長に対して、尾上議員は今後も厳しく追及していく決意を表明しました。

(2012年10月18日付しんぶん赤旗)