title


維新の会・公明・自民・民主系
「原発住民投票」否決
共産党は賛成し修正案

 大阪市議会に市民団体が直接請求していた関西電力の原発稼働の是非を問う住民投票の実施条例案が27日深夜、日本共産党を除く「維新の会」、公明、自民、OSAKAみらい(民主系)各会派の反対で否決されました。傍聴に詰めかけた市民から批判の声が飛び交い、議場は一時騒然となりました。

 「維新」は、「市はすでに脱原発への方向は切っている」と述べ、「筆頭株主として株主提案権を行使する」「単なる意思表明が原発依存低下につながるものではない」とし、経費がかかることも理由にあげ、橋下徹市長が提出していた意見書に沿って反対討論。公明党は討論には立たず、同調しました。

 日本共産党の北山良三市議は、原発がいったん事故を起こせば「市民の生活と事業活動が根本的に破壊される『異質の危険』をもつ」ものであり、「稼働の是非を市民の投票によって直接意思表示するという権利は、憲法上も地方自治の本旨からも認められている」と賛成しました。

 福島原発事故がもたらした放射線被害や経済に与えたダメージは計り知れない、原発に関する技術は本質的に未完成であるとのべ、「市民が原発の危険性を理解し、稼働の是非を投票で直接意思表示する権利を否定することは到底できない」と強調しました。

 山中智子議員は、賛成の立場から、条例案の記載の誤りを正す修正案を提出しましたが、否決されました。

(2012年3月29日付しんぶん赤旗)