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大阪市壊す「協定書」可決
市議会 11月1日にも住民投票

 

「一片の道理なし」共産党などが反対

 大阪市を廃止・分割するいわゆる「大阪都」構想の制度案である「協定書」議案が3日、大阪市議会本会議で維新の会、公明党の賛成多数で可決されました。日本共産党、自民党、「市民第一」の会派は反対しました。維新は大阪市の廃止・分割の是非を問う住民投票を11月1日にも実施する方針です。

 本会議で反対討論に立った日本共産党の井上浩市議は、コロナ禍の中、苦境に立たされている市民に寄り添い、コロナ対策への集中が最優先されるべき時に大阪市を壊すことに時間と税金と労力を費やすのではなく、今まさに政令指定都市の財源・権限を最大に生かすべき時であり、「大阪市廃止には一片の道理もない」と批判。「特別区移行後、住民サービスの大幅なカットと、大阪中の資産・財産の切り売りが最優先の仕事になるという、大阪市廃止・分割構想の本質は変わりようがない」と述べ、「今一度、幅広い市民との共同を広げ切り、先人たちが築き上げてきた自治都市・大阪市の歴史を必ずや継承、発展させる」と力強く訴えました。

 「市民第一」の武直樹議員は「市民のくらしや命、そして民主主義の根幹を守ることが第一であり、この時期に住民投票をすることには反対だ」と主張しました。自民党は「『協定書』は議論の結果、リスクや課題しか見つからず、公明党が賛成に転じる際に提示した条件によって、より問題の多いものとなった」と指摘しました。

 明るい民主大阪府政をつくる会と大阪市をよくする会は同日夜、大阪市内で代表者会議を開き、「『大阪市廃止・解体』に再びノーの審判を」とのアピールを発表しました。

(202094日付しんぶん赤旗)