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  大型開発に前のめり
大阪市議会 井上氏が反対討論

 大阪市議会本会議が19日開かれ、日本共産党の井上浩議員は2020年度一般会計等決算の認定に反対する討論をしました。同決算は共産党以外の賛成多数で認定されました。

  井上議員は、「本決算に表れているのは、万博を利用したIRカジノ誘致をはじめとする不要不急の大型開発に前のめりになる一方、コロナ危機に立ち向かう基礎自治体としての真剣さには著しく欠ける姿である」と強調。これまで度重なる失敗を繰り返し、財政を圧迫し続けてきた大型開発を懲りずに進める市の姿勢を批判しました。

 井上議員は、災害に弱い夢洲(ゆめしま)の軟弱土壌や毒性物質を含む土砂が埋め立てられている危険性を指摘。「万博が掲げる理念の『SDGs(持続可能な開発目標)』および『自然との共生』に逆行し、自然環境にも人体にも有害な影響を与えかねない。膨れ上がる財政負担をはじめ、事業計画には無理がある」と述べ、コロナ禍のもと「夢洲万博」は立ち止まって検討すべきだと主張しました。

 コロナ対策関連経費に占める市の支出がわずか4%に過ぎず、ほぼ国からの支出金に依存するのは極めてもろいと指摘。最優先課題である保健医療行政の充実・強化に不十分な決算を批判し、苦境に直面した市民に寄り添い、命とくらし・営業を守ることに総力をあげるよう求めました。

(20211123日付しんぶん赤旗)