野宿生活者は退院後も生活保護を

山中智子議員が質疑

(しんぶん赤旗 2000年11月10日)

 大阪市議会民生保健委員会が7日開かれました。日本共産党の山中智子議員は、釜ケ崎医療連絡会議から提出された「『大阪市立更正相談所の日常業務改善』についての陳情書」について質疑に立ちました。山中議員は、「野宿生活者が病院に入院時には生活保護が受けられますが、退院すれば一方的に廃止されている。再び野宿生活者となる。野宿生活者を増やすような保護行制はやめるべきです」とのべ、陳情書の採択を求めました。
 山中議員は、「生活保護は法にもとづけば、保護を廃止できるのは定期収入が恒常的に増加するなど保護を再開する必要がないと認められた時や、おおむね6ヵ月を超えて保護を必要としない状態が継続している時となっている」と指摘。“退院した、がんばれるという一方的な打ち切り”は法の精神にそっていない、と主張しました。
 市は、「あいりん地区は日雇い労働者の寄せ場で、仕事があるところで、能力を活用することができる。個人の状況に応じて、施設も紹介いている」などと答弁しました。
 山中議員は、「生活保護法は、地域などの無差別平等が原則。あいりん地域は仕事があるからといって、法の適用に違いがあってはならないこと、収入認定をおこなって、生活保護を適用し再び野宿生活に戻ることのないようにあらためること」と求めました。
 陳情書は、自民・民主・公明の与党が継続審議を主張、持ち帰り扱いとなりました。

議会 日時 付託委員会 請願・陳情名 質問者  各会派の態度
共産 自民 公明 民民 無所属
2000年11月市会
11.7 民保 「大阪市立更正相談所の日常業務改善」についての陳情書 山中
  ○…採 択  △…継 続  ×…不採択  ▲…一時不再議  ■…審査不要
 共産…日本共産党  自民…自由民主党  公明…公明党   民民…民主・民友大阪市会議員団  無所属
 財総…財政総務委員会  文経…文教経済委員会  民保…民生保健委員
 計消…計画消防委員会  建港…建設港湾委員会  交水…交通水道委員会