民生保健委員会

介護保険、公衆衛生の請願

山中、石川議員　採決を主張

　２月２７日開催の民保委員会では、平成１２年度補正予算と請願（３本）、陳情（５本）が審議されました。
　平成１２年度補正予算審議では、石川議員が「昨年８月に大阪府が老人医療費一部負担金助成の見直しを行なった事に対し、市は無批判に府に追随し５０億円減額を行なったうえ、社会福祉振興基金に２０億円を追加するものとなっている。今、高齢者は国の医療制度改悪や福祉の切りすてで生活そのものが大変深刻になっている。こうした状況にあるとき、市の取る態度として、市独自の制度継続を図るなどの対応をすべきである。また、社会福祉振興基金に２０億円を積み上げるというが、この基金は福祉全般に使用できるもので、高齢者施策充実を図るためのものではない。高齢者に対し暖かい対策を考えるべきだ。補正予算には賛成しかねる」と問題を指摘し、態度は３月２日の本会議で明らかにする事を表明しました。
　又、請願・陳情書の審議にあたっては、山中議員が「介護保健制度についての請願書」「高齢者の生命が保障され、安心して老後が過ごせるための請願書」「大阪市の高齢者の施設づくりに関する陳情書」「学童保育事業に関する陳情書」「分野病院・生活訓練施設・建設計画中止に関する陳情書」について発言、介護・高齢者対策では「市の介護保険料減免導入で約５０００人余が決定を受けた。しかし対象者は２万人。相談者の立場にたった対応を今後も求めたい。また、老齢者にとって宅老所への助成やグループホームの建設は待つ事ができない切実な問題です。助成の無い厳しい状況で、５００円の会費を集めながら運営をされている。市は研究していると発言したが、早く援助の形をしめす事が必要」と市の対応を求めました。
　学童保育事業については、他の会派議員が「今年の１月議会で審議したばかりで、いきいきでいい」と述べたことに対し、「日本共産党は学童保育をいきいきでやることで、どちらにも良い状態でない事態が生まれていると指摘した。新年予算では学童に対する補助金が増えていない。市の対応はあまりにも冷たすぎる」と指摘しました。
　分野病院建設問題では「こうした施設に対する市民の理解が高くないという事もあるが、これは市民に問題があるのではなく、日本の歴史的な施策の遅れと行政の対応に問題がある。必要な施設であっても住民の理解もなしに勝手に計画を進めることは許されない。市も助成金を出すなら病院への指導をしっかりと行なう必要がある」と発言しました。
　石川議員は「大阪の公衆衛生の充実を求める陳情書」「長居公園仮設一時避難所を直ちに撤去することを求める陳情書」「学生の無年金障害者の救済に関する意見書の提出等についての陳情書」で発言、公衆衛生問題では「１保健所となってから区での監視体制がむつかしくなり、雪印乳業問題も起こった。また、結核問題でもＤＯＴＳを受けながら途中で治療できなくなる人がいる、今の体制ではそうした人への対応も手が打てない。市の掲げる目標も達成しない。市は公衆衛生の体制強化を図るべきだ」と指摘しました。長居公園仮設避難所問題では、「市は昨年８月から比べ現在はテントが４１張りに減ったと報告したが、市民に理解もなしに強引なやり方を続けるなら、今後もこうした市民からの抗議の声があがって来る。これまでの対応を反省し就職確保対策に全力をあげていただきたい」と要望しました。学生の無年金問題では、「制度の不備でこうした問題がおこっている。まさに切実であり市も国の事だという態度ではなく、制度充実を国に働きかけてほしい。日本共産党議員団は意見書採択に全力をあげる」と発言、これには他党議員も意見書採択に賛成の意見を述べました。
　自民、公明、民主・民友は長居公園仮設避難所問題と学童保育事業の陳情書に反対、後は継続審査を要求、日本共産党議員団は、分野病院問題と長居公園仮設避難所問題は継続、後の陳情書・請願書は採択の態度をとりました。なお、「乳幼児医療無料化制度拡充を求める請願書」は予算を伴うので予算審議のなかで審査が行なわれます。

 ○…採　択　　△…継　続　　×…不採択　　▲…一時不再議　　■…審査不要　　
　−…予算関連案件
　共産…日本共産党　　自民…自由民主党　　公明…公明党　　　民民…民主・民友大阪市会議員団　　無所属
　財総…財政総務委員会　　文経…文教経済委員会　　民保…民生保健委員
　計消…計画消防委員会　　建港…建設港湾委員会　　交水…交通水道委員会