建設港湾委員会

米軍艦入港へ非核証明書の提出求め

下田敏人議員が質疑 

2000年10月16日

 16日、大阪市議会建設港湾委員会が開かれ、6日に米イージス巡洋艦ヴィセンスの大阪港入港をうけ、安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会(竹馬稔事務局長)から出された「大阪港への米軍艦入港に反対する陳情」の採択を求め、日本共産党の下田敏人議員が質疑を行ないました。
 「通常の行動だから核搭載はない」とする市当局の答弁に対し、下田議員は「日米核密約」の存在が国会で明らかになったこと、米総領事館の対応は「個々の艦船の核搭載の有無を示さない」ことであり、通常行動かどうかの判断は市にはできないと追及。 

米国軍艦入港状況
年度 隻数 軍艦名 入出港日時
1994 1 クロムリン
(アメリカ)
入港 1994.10.21
出港 1994.10.25
1996 1
マクラフスキー
(アメリカ)
入港 1996.8.31
出港 1996.9.2
1998 1 カーチスウィルバー
(アメリカ)
入港 1998.4.17
出港 1998.4.21
2000 1 ヴィンセンス
(アメリカ)
入港 2000.10.6
出港 2000.10.10

 94年の米軍艦入港以来、4回も入港を許可することは94年11月に市議会が全会一致で採択した「大阪港の平和利用に関する決議」の主旨に反し、神戸市では「非核証明書」の提出を求めるまでは112回も米軍艦が神戸港に入港していたが、その後は一回もないことを示し、実効ある措置として「非核証明書」の提出を求めることを強く要求しました。
 また、米巡洋艦ヴィンセンスは前日の5日に母港である横須賀を出港しているにもかかわらず6日の入港目的を「乗組員の休養・資材補給」としているなど妥当性がなく、新ガイドラインの地ならしとしての入港にほかならないと指摘し、平和な商業港に徹して軍艦の入港を拒否すべきと迫りました。
 港湾当局者は、私企業間への不干渉・不平等取扱を規制している港湾法13条を持ちだし「なんびとにも不平等な取扱はできない」と軍艦入港容認のこれまでの答弁を繰り返すのみで、仙波惇港湾局長などは指名をうけながら答弁にたつことすらできませんでした。
 なお、「ヴインセス」入港により、防衛施設庁から大阪市へ岸壁使用料等合計909,520円が米軍の「肩代わり」として支払われます。

「ヴィンセンス」入港に伴う使用料
防衛施設より 入港料  27,936円
岸壁使用料 589,261円
荷さばき地一体使用料 292,323円
代理店より 船舶給水量 122,880円
合計 1,032,400円


議会 日時 付託委員会 請願・陳情名 質問者 各会派の態度
共産 自民 公明 民民 無所属
2000年10月市会
2000.10.16 建港 大阪港への米軍艦入港に反対する陳情 下田
  ○…採 択  △…継 続  ×…不採択  ▲…一時不再議  ■…審査不要
 共産…日本共産党  自民…自由民主党  公明…公明党   民民…民主・民友大阪市会議員団  無所属
 財総…財政総務委員会  文経…文教経済委員会  民保…民生保健委員
 計消…計画消防委員会  建港…建設港湾委員会  交水…交通水道委員会