中学校給食の実施を 辻議員が請願書採択を主張

(しんぶん赤旗 2000年11月7日)

 大阪市会文教経済委員会が6日開かれ、「大阪市日本橋中学校に学校給食の実施を求める請願書」が議題となり、日本共産党の辻ひでこ議員が質問しました。
 請願書には、全校生徒数160名に過ぎないのに、1226筆もの署名が添えられ、要望の強さを示しています。趣旨説明の中で、「浪速区内3つの中学校の中で、給食が実施されていないのは、日本橋中学校だけ。全国的には中学校給食が当たり前になっているのに、大阪市では同和推進校のみにしか実施していない。子どもの平等に教育を受ける権利においても、また『給食は教育の一環である』との学校給食法にてらしても、ぜひ実施して下さい」というもの。
 辻議員は、「全国的には、学校給食が実施されて50周年を迎えており、中学校の完全給食の実施率は66%である。文部省体育局長はあいさつの中で、『学校給食は正しい食習慣を身につける実践の場として食に関する指導の中核である。未実施の市町村において積極的な取り組みが必要』と述べている。大阪市は一般校では実施しようとしない一方で、同和推進校では特別に広々としたランチルームまでつくって実施している。逆差別ではないか。この学校は建て替えの時期にもきており、是非実施するよう請願書の採択をもとめます」と主張しました。
 市教育委員会の答弁は家族の絆、子どもの嗜好の多様性などと理由にならない理由をならべることに終始しました。
 辻議員は、「市教委のかたくなな態度を改めるべきです。“愛情弁当論”は、母親に負担を強いるものです。今は、コンビニでの深夜労働、午前三時ごろからの外食産業での弁当づくりなどで働いている人もあります。社会情勢や子どもの実態に思いをめぐらせないで何が教育ですか」と厳しく追及しました。
 日本共産党以外の各党は、「大切な問題なので」と前置きしながら、実際には請願書の棚上げにつながる「継続審査」扱いにすることを多数で決めました。

2000年11月分 大阪市立小・中学校の給食献立表

議会 日時 付託委員会 請願・陳情名 質問者  各会派の態度
共産 自民 公明 民民 無所属
2000年11月市会
11.6 文経 大阪市立日本橋中学校に学校給食の実施を求める請願書
  ○…採 択  △…継 続  ×…不採択  ▲…一時不再議  ■…審査不要
 共産…日本共産党  自民…自由民主党  公明…公明党   民民…民主・民友大阪市会議員団  無所属
 財総…財政総務委員会  文経…文教経済委員会  民保…民生保健委員
 計消…計画消防委員会  建港…建設港湾委員会  交水…交通水道委員会